わかりやすいインシデント管理のやり方

インシデントの解釈については、仕事の業種によって異なり、それぞれ意味合いが違います。その中でもITサービスマネジメントについて言及していきます。インシデントとは通常のサービスやシステム停止、サービス品質の低下によって、ビジネスの継続やユーザーに影響を与えることです。そしてインシデント管理とは、業務を妨げている出来事を把握し、対処、対策をたてることにより被害を最小限に、復旧を最速に行うことにあります。日本でも組織的にインシデント管理のやり方を有用に行えている企業は少ないです。そこで、インシデント管理を取り入れる、見直すことは日本の企業のサービス向上の底上げにつながる重要なものです。ユーザーからすれば、トラブルが起こり続ける企業よりも、トラブルが少なく、起こったとしてもすぐに対処出来る企業の方を信用出来るでしょう。

インシデント管理の把握や対処のやり方

インシデント管理のやり方とは具体的に何でしょうか。おおまかに6通りあります。1つ目に、記録を随時残す事です。記録から、何が起きていたかを確認する為です。2つ目に、インシデントの分類分けや優先度付けを行うことです。これにより、インシデントの検索時間短縮や関連性の確認、行動の順番を決める事が出来ます。3つ目に、過去の対処実例の検索と実行です。過去と同じ事例であれば、同じ様に対処すれば上手くいくはずだからです。4つ目に、3つ目で対処出来なかった場合や想定基準以上の問題を調査し、解決する事です。5つ目に、担当者によるフォローアップがあります。インシデントが解決されるまでの間、適時確認し、上手くいかない場合には人員増加や専門機関への依頼などの対応をすべきだからです。6つ目に、インシデントの解決時に関係者へ連絡、経緯の記録を行います。これら6つのやり方を適切に行い、インシデント管理を行っていきます。

インシデント管理のやり方から見える問題点

インシデント管理のやり方が分かっても上手くいかない事があります。それには様々な問題点が隠れているからです。問題点はいくつかあります。1つ目として、特定の人物でないと対応出来ないという属人化の問題。2つ目として、管理プロセスが複雑になりすぎること。3つ目として、管理のルールが面倒な為にルールを守らない事が起きること。4つ目として、手間がかかり過ぎてしまうこと。5つ目として、時代の流れや改訂に追いつかないこと等が挙げられます。まだまだ、問題点は隠れていますが、これらの5つの問題点をクリアする為の方法として、インシデント管理を専門とする機関に委託し、専門のツールを作成することがあります。現状分析、標準化、効率化、可視化が容易になれば、インシデント管理もしやすくなるはずです。